「楽天証券の新NISAでポイントを最大限活用したいけど、同じ指数に連動するファンドを複数持つべきか、それとも一つにまとめて運用したほうがいいのか…」そんな悩みを抱えていませんか?
たとえば楽天・プラスS&P500ファンドは、保有するだけでポイントが年0.028%もらえるという魅力があります。一方で、eMAXIS Slim S&P500のような他社ファンドはポイント対象外だけど、信託報酬はわずかに安く、運用実績も抜群。
「ポイントが付くから」と複数ファンドに分けるか、「管理がラクな1本集中」でいくか。
実は、この選択ひとつで、運用の効率も手間も大きく変わってくるんです。
この記事では、同じ指数に連動する複数ファンドを分散保有するメリットとデメリット、単一ファンドに集中する合理性、そして楽天証券のポイント還元制度を活かす戦略まで、徹底的にわかりやすく解説しています。
投資初心者の方も安心して読める内容になっていますので、「ポイントも欲しいけど、無駄なく投資したい!」というあなたに、ぜひ読んでいただきたい内容です。
あなたの大切な資産が、ムダなく育つ選択を一緒に見つけていきましょう。新NISAの非課税メリットを最大限に活かすヒントが、きっと見つかります。

はご板もち平
- 元役所勤務
- FP技能士2級
- 現ウェブライター
- iDeCoで6年運用中
- 旧NISAで元本約2倍
- 新NISA満額めざし積立て
同じ指数連動の複数ファンドに分散投資VS単一ファンドに集中投資
新NISAの成長投資枠を活用するにあたり、同じ指数連動の複数インデックスファンドに分散投資する場合と、1つのファンドに集中投資する場合の合理性を比較します。
ここでは具体例として、前者はS&P500に連動する楽天・プラス S&P500インデックス・ファンドとeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に分散投資するケース、後者はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)1本に集中投資するケースで検討します(リスク資産配分の違いによる影響は本比較では考慮しません)。
比較の観点は以下のとおりです↓
- 収益性・コスト面(信託報酬など実質コスト、トラッキングエラー等)
- 運用の合理性・管理のしやすさ(ファンド管理の手間、分配金や再投資の扱いなど)
- ポイントプログラムのメリット(楽天証券「投信残高ポイントプログラム」によるポイント還元など)
以下の表に、主な比較ポイントをまとめます。
比較項目 | 複数ファンド分散投資 (例:楽天・プラス S&P500 + eMAXIS Slim S&P500) | 単一ファンド集中投資 (例:eMAXIS Slim 全世界株式) |
---|---|---|
信託報酬(年率) | 楽天S&P500:約0.077%+eMAXIS S&P500:約0.0814%(※各ファンドごとに発生) | eMAXIS全世界株:約0.05775%(※1ファンド分) |
ポイント還元 (楽天残高ポイント) | 楽天S&P500部分:年0.028%相当をポイント還元eMAXIS部分:対象外(ポイント付与なし) | eMAXIS全世界株:対象外(ポイント付与なし)(※楽天では対象外。ただし楽天・プラス全世界株なら年0.017%還元) |
実質コスト (信託報酬-ポイント) | 楽天S&P500:約0.077%-0.028%=0.049%eMAXIS S&P500:約0.0814%(ポイントなし)→例えば各50%ずつ保有時、実質平均コスト約0.065%/年程度 | eMAXIS全世界株:約0.05775%(ポイントなし)(楽天・プラス全世界株なら0.0561%-0.017%=約0.039%) |
指数連動性 (トラッキングエラー) | 両ファンドともS&P500に連動。費用差はごくわずかで、1年騰落率はほぼ同一(例:楽天S&P500 +23.57%、eMAXIS S&P500 +23.58%)となっており、指数追従性に大差なし。トラッキングエラーも小さく、複数に分けても指数連動効果は重複するだけで改善効果はありません。 | MSCI ACWIに連動。地域分散による若干のトラッキング誤差はあるが、中長期ではベンチマークに忠実。S&P500単独 vs 全世界のリターン差は本比較の主旨ではないため考慮しませんが、いずれにせよ低コスト指数ファンドはどれもトラッキングエラー極小化を目指した運用をしています。 |
分配金の扱い | 楽天S&P500:決算時に分配金を出す方針だが、「分配金再投資コース」を選べば自動再投資されるため実質的に再投資型と同様。eMAXIS S&P500:原則無分配(自動的にファンド内で再投資)。→どちらも複利効果を損なわない運用が可能。ただし楽天S&P500は購入時に再投資設定を要確認。 | eMAXIS全世界株:無分配方針(毎決算0円分配)でファンド内で自動複利運用。手続き不要で分配金再投資の手間がない。 |
管理・運用の手間 | ファンド数が2つ以上になるため、購入・管理がやや煩雑。例えば積立設定を両方行う必要があり、評価額も別々に確認することになります。同一指数なのでリバランスの必要性は低いものの、将来コストやパフォーマンスに差が出た場合に乗換判断が二重に発生する可能性があります。 | ファンドは1本のみのため、最もシンプルです。積立設定や残高管理も一括で済み、運用状況の把握が容易。ベンチマークに沿って自動的に地域配分も調整されるため、長期ほったらかし運用に適していると言えます。 |
ファンド規模・実績 | 楽天S&P500:純資産約5,000億円規模(設定2023年)eMAXIS S&P500:純資産約6.7兆円(設定2018年)→eMAXISの方が圧倒的に巨大かつ長期運用実績あり。規模が大きいほどコスト逓減や繰上償還リスク低下のメリットがあり安全性が高い。楽天S&P500も急速に残高を伸ばしているものの、運用歴が浅い点は留意。 | eMAXIS全世界株:純資産数千億円規模(設定2018年)で、低コスト全世界株ファンドの代表格として高い人気と実績があります。1本集中の場合、当該ファンドの運用会社リスクに依存しますが、信頼性の高い運用会社(三菱UFJ国際投信)であり、純資産規模も十分大きく繰上解散の可能性は低いと考えられます。 |

以上を踏まえ、それぞれのメリット・デメリットを整理します。
複数ファンドに分けて投資する場合の特徴
✅ 実質コストの低減余地
信託報酬の安いファンドを組み合わせることで、平均的な手数料を少し抑えることができます。
例えば…
- 楽天・プラスS&P500の信託報酬:年0.077%
- このファンドは年0.028%の楽天ポイント還元あり
→ 実質コスト:約0.049% - eMAXIS Slim S&P500の信託報酬:年0.0814%(ポイント還元なし)
両者を50%ずつ保有した場合、平均実質コストは約0.065%/年程度です。
ただし、この差はわずかで、例えばeMAXIS Slim全世界株式(信託報酬0.05775%)に一本化した方が、管理も簡単でコストも同程度になることが多いです。
✅ ファンド選択リスクの分散
複数のファンドを持つことで、運用会社のリスク(繰上償還や運用のブレ)を分散できます。
例えば…
- eMAXIS Slim S&P500は純資産6.7兆円以上
- 楽天・プラスS&P500は約5,000億円(※2024年時点)
このように運用規模や実績の違いがあるため、2つに分けておくことで万一に備えるという考えもあります。
ただし、大型ファンドは繰上償還の可能性が極めて低いため、このメリットは限定的です。
✅ 楽天ポイントプログラムの活用
楽天証券では「投信残高ポイントプログラム」で、対象ファンドに年0.017~0.05%の還元があります。
例えば…
- 楽天・プラスS&P500:年0.028%のポイント還元
→ 保有しているだけで自動で付与されます。
ただし、他のファンド(例:eMAXIS Slimシリーズ)は楽天では還元対象外。
また、還元額は年間0.02~0.03%程度のため、最終的な資産形成への影響はごくわずかです。
✅ 管理の煩雑さ
複数ファンドに分けると、運用・管理に手間がかかります。
- 積立設定をそれぞれのファンドで個別に行う必要がある
- 運用成績や残高もファンドごとに確認
- NISA非課税枠の配分も複雑化
例えば、年間360万円の投資枠を2本に分ける場合、それぞれに180万円ずつ設定が必要になります。
評価額の管理や再投資判断もファンドごとに異なるため、「放置したい人」にはやや不向きです。
単一ファンドに集中投資する場合の特徴
✅ 低コスト&トラッキングエラー最小化
最も信託報酬が安いファンドに1本化することで、トータルコストを最小化できます。
例えば…
- eMAXIS Slim全世界株式:信託報酬0.05775%
同じ指数に連動する複数ファンドを組み合わせると…
- 実質コストは0.06〜0.07%程度
- わずかに割高になる可能性もあります。
また、トラッキングエラー(指数とのズレ)もファンドを分けることで若干発生しやすくなります。1本化することでその心配もありません。
✅ 分配金再投資のシンプルさ
無分配型ファンドなら、分配金の再投資手続きが不要です。
例えば…
- eMAXIS Slim全世界株式は毎決算「0円分配」
- 自動的にファンド内で再投資されます。
一方、楽天・プラスS&P500などは分配金が出る可能性があり、初期設定時に「再投資コース」の選択が必要になります。
✅ 管理がとにかくラク
1本だけのファンドにすることで、資産全体の確認や積立設定も一括で済みます。
- 地域配分も自動調整
- 運用レポートも1つだけチェックすればOK
「長期でコツコツ続ける」スタイルにぴったりです。
ポイントはおまけ!投資の”本命”は資産を育てること
楽天証券で eMAXIS Slim シリーズなどを買うと、持っているだけではポイントがもらえません。たとえば人気の「オルカン(全世界株式)」を楽天で買っても、保有ポイントは0ポイントです。
一方、SBI証券なら同じファンドでも年0.1%ほどポイントが付くので、「ポイントがもったいない!」と感じるかもしれません。
でも、ここで大切なのは―
- eMAXIS Slimはもともと手数料がすごく安い
ポイントが付かなくても、ほかの多くのファンドよりコストが低いので“損”とは言えません。 - ポイントを追いかけすぎて、投資計画を変えてしまうほうが危険
「ポイントが付くから」といって、本来ほしかったファンドをやめてしまうと、思っていた資産配分(どの国にどれくらい投資するかなど)が崩れてしまいます。 - 単一ファンドにしぼると管理がラク
ポイントに気を取られず、自分の投資方針にピッタリ合うファンドだけを選べば、あとでバランスを直す手間も少なくなります。
確かにポイントはうれしい“おまけ”ですが、投資の目的はポイントを集めることではなく、資産を育てること。
目先のポイントに振り回されて大事な設計図を変えてしまうほうが、長い目で見ればよほど大きな損になるかもしれません。
【結論】単一の低コストファンドに集中投資する方が合理的
以上の比較から、基本的には単一の低コストファンドに集中投資する方が運用の合理性は高いと考えられます。
たくさんの投資信託を組み合わせて持つよりも、コスト(手数料)が安くて信頼できる1つのファンドにしぼって投資する方が、わかりやすくて効率が良いです。
たとえば、「S&P500」というアメリカの有名な株価指数に連動するファンドがいくつかありますが、それを2つに分けて持っても、投資先はほぼ同じなので、大きな意味はありません。



複数のファンドを持っても、ファンドごとに手数料がかかったり、管理がややこしくなったりして、手間もコストも増えるだけです。
楽天証券では「楽天・プラス」というシリーズにポイント還元がありますが、その差は年0.02~0.03%程度で、ごくわずか。
それなら、はじめから1つのファンドに集中して投資した方がシンプルです。
たとえば「eMAXIS Slim 全世界株式」は、1本で世界中の株に分散投資ができる便利なファンドですし、コストも安くて長く続けやすいです。
もしどうしても迷うなら、まずは少額で複数を試してみても大丈夫。そのうえで、自分にとってわかりやすく続けやすいファンドを見つけて、最終的には「これ!」と決めた1つにしぼると、長期の資産づくりがグッと楽になります。



大事なのは、投資を難しくしすぎず、シンプルに、そしてコツコツ続けること。
新NISAの非課税のしくみを活かして、ムダなく資産を育てていきましょうね!
全世界オールカントリーか米国S&P500に迷ったら



一つのファンドだったら、全世界オールカントリーか米国S&P500どちらにしたらいいか迷うなぁ
という人は多いものです。
僕も悩みました。
どちらか一つで迷ったら ①投資期間の長さ と ②自分が信じやすいストーリー で決めれば OK。
- 長く世界に分散したい ⇒ 全世界(オールカントリー)
- 「アメリカ経済が強い!」と信じている ⇒ 米国(S&P500)
比較ポイント | 全世界株式〈オルカン〉 | 米国株式〈S&P500〉 |
---|---|---|
投資国数 | 約50か国以上 | 1か国(アメリカ) |
過去20年の年平均リターン* | 約8〜9% | 約10〜11% |
値動きのブレ(リスク) | やや小さい | やや大きい |
通貨分散 | あり(円・ドル・ユーロなど) | ドルのみ |
信託報酬の目安 | 0.05〜0.12% | 0.07〜0.12% |
*MSCI ACWI と S&P500 の円換算トータルリターン(2004〜2023)
データは金融庁・東証資料をもとに概算。将来を保証するものではありません。
- 分散効果:国を分けるほど“当たり外れ”が小さくなる。
- 成長期待:アメリカ1国にかければ当たったときの伸びが大きい。
- コスト差:最近はどちらもほぼ同じ。ポイント還元などの差は年間0.1%程度で、リターン全体への影響は小さい。
投資プラン | 毎月の積立額 | 10年後のシミュレーション** | ポイント |
---|---|---|---|
Aさん(オルカン派) | 3万円 | 元本360万円 → 評価額 約520万円 | 世界分散で安心感 |
Bさん(S&P500派) | 3万円 | 元本360万円 → 評価額 約560万円 | 米国が伸びたら大きく増える |
Cさん(折衷派) | 各1.5万円ずつ | 元本360万円 → 評価額 約540万円 | 両方のいいとこ取り |
**年平均リターンは過去20年実績(オルカン9%、S&P50011%)で単純試算。将来の成績を保証するものではありません。
- 「迷ったら世界分散」:1本で地球まるごと買えるオルカンが無難。
- 「アメリカの成長を信じる」:米国S&P500に集中。
- 決めきれなければ 半分ずつ でも十分 OK。
- 重要なのは早めに始めて長く続けることです。
よくある質問
まとめ|迷っても大丈夫!大切なのは「続けること」
新NISAの成長投資枠を活用する際、「1本に集中すべきか?複数に分散すべきか?」という悩みは初心者の方にとって当然の疑問です。
この記事ではそれぞれの違いを比較し、低コストかつ管理しやすい単一ファンド集中投資のメリットを中心にご紹介しました。
完璧な答えはありませんが、最も大切なのは「納得して始めること」と「長く続けられること」です。
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